長年のライバル塾「進学舎」を子会社化へ
学習塾「進学舎」(経営母体は株式会社進研社)は東京西部において生徒数は約5000人を持つ学習塾で、enaとは主要駅前18カ所でこれまで競合し、中学高校の進学実績を争ってきたライバル塾でしたが、2007年11月、進学塾「ena」(学究社)が進学舎の株式を100%取得し子会社化しました。
株式会社進学舎は「ena」(学究社)の連結対象子会社となり、「ena」と「進学舎」双方の合格実績を合わせると、三多摩地区の都立トップ高校5校の合格実績の合計が第1位に、さらに他のほとんどの地域の中学高校の合格実績シェアもかなり大きくなります。
経営数字で見てみると、株式会社進研社の従業員数は正社員が120名で、過去2年間の売上高及び経常利益はそれぞれ
平成19年8月期 売上高23億9500万円 経常利益1億円
平成18年8月期 売上高23億5400万円 経常利益1億1600万円
となっています。
一方、子会社化するほうの (株)学究社は、正社員191名、単独決算では、
2008年3月期 売上高41億2100万円 経常利益3億4600万円
2007年3月期 売上高39億200万円 経常利益2億3500万円
連結決算では、
2008年3月期 売上高54億8800万円 経常利益3億3300万円
2007年3月期 売上高46億8500万円 経常利益2億8200万円
となっています。この数字を見れば、今回の子会社化のインパクトがおわかりになるだろうと思います。
「進学舎」の子会社化によって「ena」(学究社)は連結売上高の約半分を占める小中学部門の売上を倍増、及び東京西部地域で圧倒的なシェアを占めることになります。
この吸収というよりも連合、合併に近い子会社化は大手塾が進める全国を系列化する形のM&Aとはひと味違った形を示しているといえます。
全国私塾情報センターの学究社(ena)河端社長のインタビュー「地域独占戦略で増収増益を達成」でも、その辺に触れてこんな風に述べられています。
吸収合併ではなく、あくまでも進学舎独自のカラーを大事にしていく
こと、看板はそのままであること、トップ以外は役員も留任することを
こちらからの条件とさせていただきました。
バッティングしている校舎は、統合すれば大きな利益が出ますが、あ
えて両方を残しています。進学舎は生徒数5,000人を擁する無借金、
かつ利益が1億円以上出ている優良企業であり、それに相応しい敬
意を払うことが正社員120名の士気の維持に必要と考えたからです。
また、前オーナーの創業のご功績を今後も伝承させていただくことを
ご了解いただいております。
現在、私が会長に就任し、当社専務が進学舎の社長を務めています
が、将来社長は生え抜きから出すことを明言しています。
非常に相手先に気を遣っているというか、心遣いをしている様子がお話から伺えます。
いずれにしても東京都西部に強力な地盤を確立することになった今回の子会社化。売上げ等だけでなく、合格実績や社員教育などでどれくらいの効果、実績が出てくるかが楽しみなところです。

